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まんまるこども園ブログ

2025.05.19

馬屋下プロジェクト始動!

馬屋下学区は豊かな自然に囲まれた地域です。そんな地域の自然を五感を使って味わい、自然の面白さや不思議さを感じ、好きになってもらうプロジェクト、それが馬屋下プロジェクトです。主な活動場所は園から東に行ったところにある中川を少し北に登った河川敷の広場です。

5月8日(木)、園での生活の約束もきちんと守ることができるようになった4歳・5歳児が初めて歩いて園外へ出かけました。出発前にこのプロジェクトに参加する際に必要な力、ワンダーパワーについて保育者が話をしました。ワンダーパワーとは、目、鼻、耳、口、手といういわゆる五感に最も大事な感じる心を加えた6つのことです。子どもたちはきちんと理解してくれたので、出発早々から道に生えている草に気づき、じっくり見たり、触ってみたり、匂ってみたり…子どもたちのワンダーパワーはやはりすごい!と感じました。

道中、アゲハチョウに遭遇!アミを持っていた保育者がすかさず捕まえました。そこで、生き物を大切にする持ち方を子ども達に伝えました。チョウやトンボなどの翅の大きな昆虫は、翅をつまむと一点に指の圧がかかって生き物に負荷がかかりやすいので、チョキの指で優しく挟むと生き物への負荷が少なくて済みます。子ども達はすぐにやってみて上手に持つことができました。また年長児はそれを年下の子に見せてあげたり、年下の子に持たせてあげたりする姿が見られました。

次に子ども達の目に留まったのはスズメノテッポウという植物。保育者がこんなこともできるよと、茎を抜き取り、それを吹くと笛になりました。それを見た子ども達は挑戦しはじめ、上手に音が出た子がいました。植物って面白いですね。また、タンポポの綿毛を見つけると、思わずみんな手に取り「ふぅー!」と息を吹きかけ綿毛が飛ぶ様子を楽しみました。中には「種が付いてるね!」と発見したり、「こんなところに引っかかってる」と落ちた綿毛の姿を楽しんだりする姿も見られ、植物への愛着を感じることができました。

春の野の味覚を発見!スイバという植物で茎をかじると味がするのです。水で洗ってから、かじってみました。すると…「すっぱい!でも、美味しい」という子がいたり、「もういらない」と味が苦手な子もいました。名前の通り酸っぱいから「スイバ」覚えやすいですね!

園内でも流行っている草相撲をいろんな植物を使って試して遊んだりしました。大きくて強そう!と思った草が意外と弱かったり、何度も戦った草がまた勝てたり、草相撲ナンバーワンになるために何度も試す姿が印象的でした。

こんな感じで文字通り道草食って歩いて行ったもので、目的地の中川河川敷についた時にはすでに1時間を経過…馬屋下の自然は子ども達にとって遊びの宝庫ですね。

河川敷につくと散策活動の前に、危険な生き物や約束について説明。自然体験はまず、安全が一番。子ども達にもそのことを自覚し、対処方法を覚えてもらいました。

それでは再びワンダーパワーで散策開始。まずは、春のいい匂いのヨモギ探しから。広さのある河川敷ですが、親しみをもっているせいかすぐにヨモギを見つけて確認のため匂ってみていました。みんな大正解でしたよ。

河川敷は様々な草や花も生えており、桜の木の青々と美しい若葉が太陽に照らせれてとても美しく、子ども達の感性を刺激したのではないかと思います。

「あっ!チョウチョだ!」と発見した子ども達、みんな素早くアミを持ち、捕まえようと振り回しました。一生懸命にチョウをつかまえようとする子ども達の姿はとても勇ましかったです。2匹ほど捕まえてうまく虫かごにも入れることができていました。ここでの活動は到着時間の遅れもあり、あまり長くとれませんでしたが、それでもヌマガエルやナナホシテントウ、ナミテントウ、アカミミガメ、バッタの赤ちゃんなど多種の生き物をつかまえることができました。驚いたのは虫をうまく持ったり、手の上に優しく乗せてあげたりできること。日頃から小さな生き物に触れて、その命を大切にしているのだろうなということが姿を見ていて伝わってきて感動しました。

これからも季節ごとにここに訪れて、四季折々の自然や生き物を見つけて、センス・オブ・ワンダー(自然の美しさや不思議さに目を見はる感性)を育んでいきたいと思います。そしてこの地の景色が子ども達の『心の原風景』になっていくと嬉しいなと感じています。